イタリアン・クラシックロードは聖武天皇の夢を見るか
先日、慈眼寺の門の前にこのようなクラシック・クロモリバイクが駐輪していたようです。お友達がこっそり参拝してくれていたようです。慈眼寺もロードバイク寺としての地位をじわじわ確立しようと暗躍しています。
しかしお寺にクロモリバイクはよく似合いますねぇ。実にいいです。これはデローザのネオプリマートですね。クロモリだからといって完全にクラシック方向でもなく、アヘッドステムでも全然アリと思わせる軽快さがあります。コンポは定番のカンパニョーロのアテナ。ホイールもカンパで合わせつつ、このごっついG3組みはシャマルウルトラですね。以前同じバイクに金色のシャマル、いわゆる金シャマの組み合わせも見たことがあります。アレ再販してほしいですね。自分は同じカンパでもゾンダを使ってるので、シャマルってどんなんなんだろうって思います。でもゾンダめっちゃいいんですよ。自分の足に不満を感じることはあっても、ゾンダに不満を感じたことは一度もないですね。まぁでも自転車って選手の人以外は完全に自己満足の世界なので、オーバースペック上等!ですよ。オーバースペックと自称「一生モノ」に囲まれて死ねたらそれは幸せな人生だったんだと思います。
しかしもう一度写真見てくださいよ。実にお寺の門に馴染んでますよ。こんな小さいお寺じゃなくて、東大寺の南大門ならもっと映えますよ。クロモリ。コレがカーボンのバリバリ戦闘バイクだとさすがに違和感あります。いや、違和感大歓迎なんですけど(笑)家に帰ったらドグマやZXRがとまってたら大喜びで写真撮りますよ。しかしクロモリは重ね重ね似合います。あ、クロモリというのはクロム・モリブデン鋼の略で、平たく言えば「鉄」のフレームのことです。金属フレームってなんなんですかね。普通金属って「冷たい」「機械的」なイメージなのに、こと自転車業界では「あたたかい」「人の手がかかった」あまつさえ、「生物的」とか言い出すんですよ。絶対おかしいですけどね。イメージって不思議ですね。でもわかります。説得力のある嘘です。それってSFです。藤子不二雄の「すこし・ふしぎ」のSF。カーボンがあまりに対話可能性を拒絶する乾いた感じだからなのかなぁ。勝手に頑固な職人が真っ黒に汚れて汗かきながらカンカンやってるイメージあるんですよね。一部の工房以外は、絶対にそんな「職人が丹精込めて」みたいなのやってないですけど。おばあちゃんのポタポタ焼きの製造過程に、おばあちゃんが一切関与していないように。
さいきん奈良でレンタサイクル盛んですから、こっちきてから乗るのではなく、奈良まで自転車で来て、そのまま自転車で帰るような観光スタイルが普通になるといいですねぇ。サイクルハンガーはあまり合理的ではないので置かないですけど、(近くの来来亭も結局撤去しましたし)慈眼寺境内のどこにでも立てかけてくれたら結構ですので、近隣のロード乗りの方、慈眼寺でやくよけをお祈りしてから、ライドに出かける、というスタイル、大歓迎であります!