究極の回転体、究極の値下げ
YOUはSHOCK!!!
ロード乗りを震撼させる大ニュースが飛び込んできました。
「ライトウェイト 大幅値下げ」です。
ライトウェイじゃないです。ライトウェイトです。RITEWAYもいいもの売ってますが、Ligtweightが超のつく高級メーカーなので、日本語の一文字違いでそれこそスズキとフェラーリくらいの価格帯の差が出ちゃいます。
そもそもライトウェイトとはどういうメーカーか。
基本的にはホイールメーカーなのですが、フルカーボンの超軽量ホイールを作っています。そのあまりの性能の高さに、プロのレーサーが実戦で使いたいものの、契約メーカーとの兼ね合いでどうしても使えず、仕方なく当日だけライトウェイトのロゴを隠して乗った、なーんていう都市伝説が残っているホイールを販売しています。ホントにそんなにスゴイの?って思いますけど、実際に持ってる人はほとんどいないので分からないです。
なぜなら、高いから!高すぎるから!
マイルシュタイン オーバーマイヤーという高級ホイールはなんと「878,000円(税抜)」!
消費税だけで7万円という化け物ホイールです。いいですか?ホイールだけですよ?タイヤすらついてない、あのママチャリで言うところの銀色の車輪だけで、新車の軽自動車みたいなお金が消えるわけです。信じられない。もっと高い「フェーンウィグ」というホイールは987000円(税抜)。もう、何をか言わんや。
そんなとんでもない高級ホイールの代理店が「インターマックス」から「ポディウム」に変わりました。ちなみに「ポディウム」とは去年まで「ダイナソア」と呼ばれていた代理店です。なんと所在地は奈良県奈良市北之庄西町!近ッ!
このイカレタ時代へようこそ
そしてその代理店に変わった途端、信じられない値下げ。
従来価格 新価格
マイレンシュタイン 682,000円 ⇒ 490,000円
マイレンシュタイン オーバーマイヤー
875,000円 ⇒ 660,000円
ギップフェルシュトルム 695,000円 ⇒ 490,000円
オートバーン 546,000円 ⇒ 385,000円
だいたい20万以上下がっています。いや、もちろん依然として全く買えませんが。
ちょっとドイツ語発音の時間
ついでにいうと名前まで変わっています。
MEILENSTEIN マイルシュタイン⇒マイレンシュタイン
GIPFELSTURM ギッフェルストーム⇒ギプフェルシュトルム
FERNWEG フェーンウィグ ⇒フェルンヴィーグ
AUTOBAHN アウトバーン⇒オートバーン
と、やや原語に近くなったり遠くなったり。Rの発音をどう扱うかってどこまでいってもジレンマありますしねぇ。ギプフェルのプなんてほとんど発音しないけど、かといって無視したらバレるというむつかしいところですが、ストームは完全におかしいですね。そこでストームにしちゃうくらいならもう日本用の名前用意すればいいじゃないのという気がします。FERNWEGに関しては、たぶんフェルンヴェークのほうがいいんじゃないでしょうか。
基本的にポディウム訳の方が改良されているのになぜAUTOBAHNをオートバーンにしたのか謎です。しかも正確にはアウトーバーンのはずです。アウトバーンという言葉はミュンヘンアウトバーンで日本人でも知っている人も多いですし、敢えて変にする意味がわかりません。たぶん旧取扱店との差別化のためにやってるのだと思いますが、あえて「アルバイト」みたいな和製独語化してしまのは残念です。
RUNDKURSという新たなモデル?もポディウム取り扱いになってから新登場してルンドクルスと表記していますが、いますが、それはルントクルスでいい気がします。
ただ、英語以外の名前というのは、どこまでも英語化されて発音される宿命にありますし、色々目くじら立てるのも無益ではあります。そもそもGIOSもCINELLIも全然正確なイタリア語発音されてませんし。
値上げ世紀末の救世主に・・・なるか???
そもそもインターマックスのHPで2015年のライトウェイトのページがそのままにされているにもかかわらず、ポディウムが唐突に取り扱いをはじめ、しかも20万円の値下げ。どうやら、ライトウェイト本社が為替や関税などに影響されない「世界同一価格」を目指したため、こういう事態が起こっているようですが、それにしても不可解です。アパレル業界での三陽商会のバーバリー問題でもそうですが、基本代理店というのは弱い立場です。本社がやめる!と言えば、それまでどれだけ代理店のおかげで儲かっていても、代理店はアッサリ切られます。そしてその損失は全部代理店がかぶります。特に日本人は「ダメ」と言われるとトボトボ帰っていきますから、いいように利用されてポイです。まぁそこがいいところなんですけど。
しかし、今回の事態が直撃するのはむしろカンパニョーロのホイールでしょう。今まで、ライトウェイトにどんなに興味があっても、1.5倍くらい高いライトウェイトはさすがにちょっとおかしいんじゃないの?という値段でした。いや、そもそもカンパのボーラウルトラにしたって、炭素の輪っかが40万以上するわけですから、十分おかしいわけです。ですが、まさしく「輪をかけて」とんでもない価格だったライトウェイトなんて買える人は、もうお金が余って余って仕方ない人だけだったのです。
それがこの値下げ断行で一気に形勢が変わります。円安のせいでどんどんカンパ製品の値段が上がり、値上げに次ぐ値上げ、さらには消費増税で、体感的にはここ2年ほどで一気に1.5倍くらいに値段が上がった気がします。カンパだけでなく、ありとあらゆる輸入パーツが上がる中、一気に20万の値下げ。もうビックリです。逆説的に、今までの代理店は一体・・・という気もしないでもないですが、それはそれ、事情もあるのでしょう。ただ、結果として、高嶺の花のさらに高嶺、もうはや大気圏外だったライトウェイトのMEILENSTEINが一気にボーラウルトラの付近まで降りてきたわけです。これは一部の人にとっては一気に選択肢として射程圏内に入ってくる価格です。あの、あこがれのマイルシュタインを!という空気は絶対でてくるはず。ほとんどの人は「ディープリムほしい、でもBORA高すぎる。FFWDにしとくかー」これでも家族会議ものです。資金豊富な趣味人ならばBORAやコスミックカーボンまで行く人はいます。しかしライトウェイトはなかなか見たことない。もう、IT社長とかしか持ってないんじゃないの?と思うほどでした。しかしこの値下げによって、一気にカーボンホイール戦国時代がやってくる!かもしれませんね。
ちなみにMEILENSTEINって要はマイルストーンのことですから、一里塚とか試金石という意味になります。こんなもん基準にされたらたまりませんけどね!