仏様
よく、「仏の○○」などというあだ名をつけられる方がおられますが、私の大事な、本当に仏様のような、怒った姿など一度も見たことがない、優しい、優しい、優しいところしか見たことがない人が、あの世へいかれました。
いつもこの人に何かお返しをしなければとずっと思っていました。愛情を注がれてばかりで、全然返していない。いつかお返しをしなければと思いながら、日々の生活に紛れて、返せずじまい。自分は何という恩知らずなのかと情けなくなります。
自分はどう頑張ってもあの人のように優しくはなれないなぁと、悲しくなります。
毎日悲しいニュースがあります。報道されない悲しみもたくさんたくさん、たくさんあります。
お釈迦様の芥子の種の話にあるように、悲しい思いをしていない人など、本当にいないのでしょう。
悟ったようなことを書いても、やはり悲しい目には遭いたくないものです。本当に、失うことを想像すると、胸が潰れてしまうような恐ろしさがあります。
死にたくない。死にたくない。病気になりたくない。治りたい。生きたい。幸せになりたい。
今日もそんな気持ちにがんじがらめになっている、副住職です。