慈眼寺 副住職ブログ

小さな小さな400歳の柿の実

柿の実

今日、お墓の掃除をしていると、足元にこんな小さな柿の実がありました。
見上げると、初夏の柿の大樹。

柿の木2015初夏

こんな小さな実から、三階建てを超える樹齢400年の巨樹。
巨大な時間と空間がこの一粒に込められている不思議にしばし立ち尽くしました。

金子みすゞの詩を思い出します。
正直、世間でいうほど金子さんの詩に感銘を覚えたことはありませんでしたが、おもわずこの詩が頭に浮かんだのも事実。
平凡な歌だと思っていましたし、その思いは今でも変わりませんので、私自身が平々凡々だということですね。

蜂と神様            

   蜂はお花のなかに
   お花はお庭のなかに
   お庭は土塀のなかに
   土塀は町のなかに
   町は日本のなかに
   日本は世界のなかに
   世界は神様のなかに

   そうして、そうして、神様は
   小ちゃな蜂のなかに。