慈眼寺 副住職ブログ

お茶と自転車

「自転車乗りが日々集うお抹茶とお菓子の店があるらしい」

そんな話を聞いていて、先日お邪魔してきました。
場所は大津の石山寺。「茶丈藤村」。

藤村1

奈良からだと往復で100キロちょっと足りないくらい。開放的な作りのお茶屋さんでした。
もちろんサイクルハンガー完備。この日もBORAを履いたお客さんがあとから入店されました。
カツカツ音を立ててビンディングシューズで入店する汗臭いおっさんを迎える着物の店員さん。ものすごい違和感。
ですが大丈夫、ここの女将さんや店員さんは自らイチからフレームを溶接して作り上げてしまうほどの自転車好き。「なんだコイツ?」なんて絶対思われないので安心して入れます。

藤村3

店内は広々として眺めもよし。自転車で疲れた身体にお抹茶。素敵。
瀬田川の緑の川面と緑の抹茶。どちらも爽やかです。

藤村2

なぜかどこに行ってもわらび餅を頼んでしまう私。真っ黒なわらび餅は本格的でした。
実は私、茶道の経験はゼロですが、母親が茶道の先生というか、お茶好きだったため、お正月はお寺にある茶室、というほどのものでもないのですが、茶部屋?で毎年お茶会で年が明けるという風流な幼少期を過ごしました。

朝から赤いもうせんが敷かれた部屋で、釜でお湯を沸かすだけでも何かいい匂いがして、その匂いをかぐと、「お正月だなぁ」と思ったものです。山のお寺で野点をしたり、母親の生徒さんたちと初釜をしたりと、昔は母親が張り切っていました。せっかくそんな環境に育ったのに、私は一切お茶をせず、せっかくお母さんが揃えたお茶道具が宝の持ちぐされです。茶道絶対しようしようと思いながら、なかなかお茶を始められていません。今年でバドミントンのコーチ(笑)も一息つきますので、絶対遅くても来年にはしよう!と心に誓いました。

ところでここ、藤村のお抹茶ですが、ど素人の感想ですが、かなりよいお抹茶を使っているように感じました。今でもよく奥さんの買い物で、お抹茶を買ってきてお客様に出したあと、一杯ほどいただくのですが、間違っていつも買っているお店と違うお店でお抹茶を買ったときには、素人にもわかるほど味が落ちます。ここのは実に香り豊かでなめらかで、美味しいお茶でした。結構お抹茶を出しているお店でも、いい加減なお抹茶使ってることあるんですよ。安いのはすぐわかるんですよね。緑で苦けりゃいいってもんじゃないですからね。お菓子も僕らさんざん食べてますからね。

豆知識:お坊さんは和菓子食べ過ぎてみんなわりと和菓子嫌いな人多い。

しかしロードバイク&抹茶。オツですなぁ。
今年はお説教を頑張って、来年こそは茶道の道に・・・。

そんな野望を心新たにした副住職でした。