慈眼寺 副住職ブログ

たまにはバドミントンの道具の話を

http://www.yonex.co.jp/badminton/news/2015/09/1509030400.html

天下のYONEXが満を持して新シューズを投入するようです。YONEX史上最軽量の片足270g!
わざわざ「史上」ではなく、「YONEX」とつけるからには他社でもっと軽いのがあるのでしょうか?ちょっと調べた限りでは分かりませんでした。ただただ軽くしただけではなく、色々と新技術を織り込んでいる模様です。YONEXのこの勤勉さにはいつも脱帽します。
自社でPowerCushion技術を開発しただけでなく、自転車業界ではほぼ常識となっているBoaダイヤルを素早く導入しています。
Boaダイヤルとは丸いダイヤルを回して、樹脂製のワイヤーで靴紐の代わりをしてホールドする技術で、靴の着脱が容易で、紐がゆるむ心配がありません。
まぁ正直バドミントンでそこまで頻繁にホールドのテンションを変えたりしないし、疲れたときに紐を結び直すフリをして休む技が使えなくなりますので、おじさんプレーヤーには嬉しくない技術ではあります。

バドミントンというスポーツに関してはYONEXは完全なガリバーでして、ラケットではシェアが8割とも言われます。これってすごいですよね。シャトルのシェアも圧倒的で、バドミントンはシャトルという羽根とラケット、あとはシューズがあればいいわけで、バドミントンというスポーツでのYONEXの制圧ぶりのすごさがわかるかと思います。で、靴はと言いますと、相対的にではありますが、靴のシェアは低めで、ラケット・シャトルまではないというのがプレーしてての実感です。
それでも60%以上は確実にある気がするなぁ。

バドミントンでのYONEXとか、自転車(釣具)でのSHIMANOとか、車でのTOYOTAとかに共通するところだと思うんですけど、

「頼まれもしないのに、誰もついてきてないのに、ひたすら他社との差をつけるために毎年必死で走り続けてる」

っていうのがある気がします。

「もうええで。大丈夫やで。」

と思うのですが、たぶんトップランナーというものはそんな感覚がないのでしょう。常に安心できるリードなんてなくて、一瞬でも気を緩めたら追いつかれそうで、全ジャンルで一番を取れてないと不安で仕方ないみたいな。何事もトップを走ったことがない私などには到底理解できないプレッシャーなんでしょうねぇ。

個人的にはシューズはミズノ派で、素足感覚と言いますか、接地感覚がダイレクトで、反応しやすい気がしています。10年近くミズノかなぁ。
体育館シューズっぽい無難なデザインも好みで、「部活感」がある気がします。実際バドミントンではYONEXの後塵を拝していますが、スポーツ全体で言えばミズノはもはやナショナルブランドと言いますか、もはやポリティカルなメーカーですので、マイナースポーツで技術革新やデザインで勝負しなくても左うちわなんじゃい!的な大名商売なんでしょうか。でもいいものはいいというか。

素足感覚のミズノに対し、ヨネックスとアシックスはどちらも衝撃吸収に重点を置いた靴作りで、若干底が厚い気がするんです。実測したら違うのかもしれませんが、感覚的に。それはケガ予防にはいいのかもしれませんが、足首をグネっちゃいそうな気がしてどうも不安が拭えません。実際には両社のシューズを使ってグネったことは一度もないので、ただの感覚の問題ですけど。

YONEX、MIZUNOの二強に売り場を占拠されてきたバドミントンシューズ界に数年前殴り込みをかけたのが、テニスのイメージが強いBabolat。
なんといってもおフランスの会社ということと、ミシュランの靴底使用ということでグリップも問題なし、なによりデザインがこれまでのバドミントンシューズにはない、オレンジ一色という斬新なものでした。しかしせっかく売れたオレンジをたぶん1年ほどでカラーチェンジし、ブルーになってイエローになって、このイエローがカッコよかったのですが、前の方の靴紐を通す部分の耐久性に難があるとの噂で買うのをためらっていたら・・・

http://www.viva-t.co.jp/SHOP/basf1510.html

2015に新作が出るようです。お。靴紐のところ改良してる。やっぱり問題あったんですかね(笑)しかしデザインが今度はちょっと・・・。
まぁ星条旗の柄のテニスシューズ出しちゃう会社ですし・・・。

個人的にはディアドラにバドミントンへの参入を大きく期待しているのですが、見向きもしてくれませんねぇ。

マイナースポーツの2015靴情報という、誰が見るねん!な記事に、お付き合いくださいまして、ありがとうございました。