御恩忌
日付が変わりましたが、本日4月29日、油坂にある草鞋山西方寺さまにて宗祖法然上人の第八〇五回めの御恩忌が営まれました。
西山奈良門中寺院として私もご随喜させて頂き、微力ながらお手伝いさせていただきました。
大きなお寺ですので、同じ行事でも慈眼寺で勤めさせていただくときとは盛大さが違いますし、色々ご準備のご苦労も並々ならぬものがあったかと思います。無事見事に勤めあげられまして、本当に慶ばしいことでございます。
数年前に慈眼寺で御恩忌を勤めさせて頂いたときには、まだ私の母も存命で、病の身で気丈に振る舞い、家族で歯を食いしばってなんとかやりきったことをおぼえています。母は人に弱みを見せるのが嫌いで、本当に亡くなったときはみなさんに「そんなこと気づきもしなかった」と驚かれました。別に隠すのがいいとか悪いとかではなく、母はそういう人間でした。
みんなが弱音を吐くときにニコニコ笑って頑張って、結局無理をして体を壊すまでやってしまう。
あんな母にみんなでおんぶに抱っこで、結局何にもいい思いをさせずに、死んでしまった。
そんなことを思い出してしまいます。
本来は法然上人の御恩に感謝する日なのですが、着物姿で背筋を伸ばして座っていた母の姿が、いつも目に浮かぶ、御恩忌です。修行が足りませんね。