青天の霹靂
今日は珍しく服の話。
こういうカッコで自転車に乗るイベントがイギリスでありまして、さいきん日本でもちょっとやっているところがあります。
こういうカッコを普段からしたがる人というのも、若干数おりまして、まぁオシャレではあるんですが、街では浮きまくるわけです。年配になると似合うのですが。私もどちらかというとこういう服装は好みではあるんですが、いかんせん高い!高いんですこういうの!
だいたいがオーダーメイドで自分で作る人が多い世界。
敢えて既製品で探すなら、J.Pressかラルフローレンか、ブルックスブラザーズあたりでしょうか。
しかしツイードというのがそもそも高い。こういうハンティングジャケットになるともうとてもとても高いです。そして高い上に一般に理解されにくい。
簡単に言うと「オジサンっぽい」「コスプレ?」という印象しか持たれない。好き者同士がニヤリと笑いあうだけの不気味な関係。しかも奥が深すぎてワケがわからない。究極的には本当に銃をもって狩猟とかしてないといけない気もします。(考えすぎ!?)
当然そんな服を着るお金も、うまくまとめるセンスも、奈良を歩く度胸もない私でありますが、好きなのは好きなので、若いころよく勉強のために立ち読みしたり、買ったりしていた雑誌が「Free&Easy」。そしてこの雑誌の企画から生まれたお店が「THE RUGGED MUSEUM」でした。
「THE RUGGED MUSEUM」は青山に1号店ができ、2015年にはなんと大阪に出店!大喜びで覗きにいきました。食指が動く、までには至らないものの、「この価格でこのテイストが!」という意味では随分ありがたい感じがしたのをおぼえています。ガンダムを眺めていたらジムができたみたいな。
何度か足を運ぶものの、買うには至らなかったのですが、去年末のセールで、はじめて一着だけ、セーターを一枚買いました。高かったのですが、セールで半額になっていた上に、人から頂いた商品券との合わせ技でユニクロのような価格で買えて、大喜びでした。
あれから半年、あの店どうなったのかな・・・とネットで検索して唖然。
1月末で閉店していました・・・。
びびった。あれ買ってすぐに閉店したのか。
そもそも「Free&Easy」自体が2014年に追悼文をねつ造するという不祥事で密かに怒られていたわけですが、雑誌も今年の1月末に廃刊していました。こちらもびっくり。雑誌不況とは言いながら、変わらないスタイルだし、息の長いファンがいるのではと思っていましたが。よく考えたら、別に新しいものが生まれる分野でもなく、「昔のものが一番いい」というスタイルであれば、なかなか雑誌は売れないんでしょうか。詳しい人は編集者より詳しいわけだし、結局マニアの人のワードロープ紹介だけで終わります。そうすると、新規の読者は「参考になるな~」とは思うものの、マニアの服はもうどこでも買えないわけで、先輩を見上げるだけの雑誌だったわけですね。自転車雑誌も新製品をひたすら紹介するだけですけど、それでもまぁレースもあるし、技術的な特集もありますし、まだマシなんだなぁと思いました。
ラルフローレンも店舗数を削減しているそうで、ビンテージライン「RRL」がアウトレットで買える関西唯一の場所だった三田アウトレットでもRRLの取り扱い終了!「御殿場か軽井沢行って下さい」などと軽く言われて半泣きになりました。まぁ、半額でも買えないわけですが。
自分の嗜好というものが、実はかなりの少数派で絶滅危惧種なんだということを、骨身にしみて感じた一日でありました。
まぁ、最近はユニクロもツイード出してますし、BDシャツには何一つ文句ないし、全身ユニクロだけでTWEED RUN。アリかもしれません。