慈眼寺 副住職ブログ

変態増殖中

2年ほど前でしょうか。

行きつけの自転車屋さんの店長が、ボソッと言いました。

「みんなが1日で300㎞ライド目標にしたらいいよね」

何言ってんだこのおっさん。

当時はそう思いました。100~140㎞でもまぁまぁしんどいのに。300㎞なんて何時間かかるんだと。

それからそのおっさんと二人で琵琶湖~余呉ルートで敦賀まで行き、輪行で帰りました。200㎞。案外余裕でびっくりしました。

あと100・・・いけるんじゃね?

そう思いながらもそのシーズンは終了。

その年に店のメンバーが二人300㎞をこともなげに達成。若手のOくんはともかく、50代のОさんが事もなげに達成したのはさすがでした。まぁ軽く鳥取とか行っちゃう人なのでまぁ納得と言えば納得。

その冬体重が激増したため、翌年の4月に減量開始。そんななか、突如50代のS隊長がその変態ぶりを遺憾なく発揮して琵琶湖2周=「ビワ2」という苦しいだけの精神修業みたいな形式で300㎞達成。

5月には私の体重がだいぶ減ったのでトドメのために5月17日、ついに決行。ビワイチからの山越え敦賀往復を加え、317㎞でゴール。さすがに。さすがにしんどかったです。200㎞からあと100㎞。行けそうですが行ったらしんどいという。

そして今年の連休。

同じく仲間のUさんが涙ぐましい4時起き朝練で絞った身体で綾部経由の300㎞達成。さらに今日仲間のIさんが琵琶湖からの美浜で300㎞達成。

こうしてRagazzi内の300㎞達成者は店長はじめ7人。さらに今年もう一人S隊長の同級生の筋肉スキーヤーのチャレンジが控えております。今までの最長が26kmということなので、達成は確実でしょう。8人×300㎞で2400㎞かぁ。バカだなぁ。

しかも30代ゼロ、20代1人ですからね。偏ってるわぁ。

300㎞いうたら、奈良からだと静岡の清水港までなんですよね。車でもしんどいッス。まぁ、300㎞行きやすいように、琵琶湖方面などの平地主体にしてるからこそ可能ではあります。これで奈良南部に突入して300kmだと普通に遭難まっしぐらですよね。

この趣味の外側にいる人から見れば「何が楽しいねん?」って感じなんでしょうが、楽しいんスよこれがまた!

何がいいって自転車は他人と合わせなくていい!コレ!

1人で走ってたら何時に起きてもいい、何時についてもいい。家族と仕事に迷惑をかけないことだけが最低条件です。あとはもう、自分のペースで走ればいいだけ。

まず渋滞がない。
スピード違反もほぼない。だっておっさんだから速くないし。
ルートも自由。

今回は300kmの話題になりましたが、別に距離は30kmでもいいわけです。速さを競ってもいいし、帰りは電車でもいいし、車に載せてもいいし、泊まってもいい。とにかく自由度が高い。駐車代はかからない。ガソリン食わない。

とにかく私は短気なので、車の運転なんてイライラするだけなんです。交通ルールを守る以外何も気にしなくていいというのは大変気楽。ほぼ天国!

あとは自分でルートを設定し、好きなように走ることがストレスでない人なら、誰でも300kmは一日で達成可能だと思います。変態ですけど、変態ではないですね。やってみればほとんどの人ができると思います。フルマラソンのほうがよほど変態。

膝に負担がかからないのがいいですよね。自転車は。何も考えずに周りにだけ気を配って、あとはペダルを回すだけ。嫌なこともなーんも考えずに、景色だけ見ながら、ぼーっとして朝からちょっと日が暮れたあとまで走れば300kmですよ。

連休に中国道で40kmの渋滞とかそんなのに比べたら天国!あれこそ無意味という名の拷問ですよね。速く走れる機械をつかってずっと止まってるわけですから。

そんなわけでこの楽しさに気づかせてくれた店長には本当に感謝しています。何がいいって、誰よりも自転車が好きなのがいいと思います。あの人。

まぁそんなこんなで変態がどんどん増えて、うれしいやら、どこまでいくんやアンタら・・・と不安でもある、副住職であります。