慈眼寺 副住職ブログ

アマゾンズ今週は最終回

いつもニッチな需要の当ブログですが、特に需要がない特撮関連の話。

全力で書いたのにアクセス大コケしたアマゾンズの記事以降、お話は大きく動いてますね。

ちなみに、第11話を見終わったあと、なんとなくアマゾンプライムで見た園子温監督の「東京ヴァンパイアホテル」を一気見してしまいました。アマゾンズでグロには慣れたつもりでしたが、こっちはこっちでいきなりキツかった。

でも、何よりきつかったのは演出のクドさ。いや~ホンマに苦痛だった。よく全話見られたなと。なんか若い子のやってる地方の小劇場の劇団の公演見せられたようなしんどさでした。こんだけクドいってことは、本人だけはこれが必要!と思ってるわけで、つまりは本人だけはものすごく楽しいのでしょうね~。本人楽しければ、それでいいけどね。

とりあえず、よかったのは夏帆ちゃん。ガンアクション、刀アクションともに最高です。コレは東京に住んでる「女の子が日本刀を振るってればそれだけで幸せ」という私のオタク師匠さまのどストライクだと思います。肉体的にもバレリーナのような背中の筋肉が、非常にストイックでした。もちろんアスリートレベルではないのですが、女優としてはやりすぎなくらいです。まぁあとはしんどいだけでしたね~。でも、何か最後まで見たいと思わせる魅力はありました。

で、アマゾン12話。「グロには東京ヴァンパイアで慣れたから・・・」と思ってたら、いきなりのイユパパシーンで「アカン!やっぱりアカン!この主観映像はアカン!」とKO寸前。もっとサクサク話が進むと思ったら、色々伏線回収をしないまま、最終話に落ち越してしまいましたね。12話でイユはもう退場かと思ってたのですが。

そうなるとイユの今後ですが、普通に人間としての尊厳を取り戻して死ぬか、あとはもう、生き続けるか、ですよね。前者はまぁありがちですし、着地点としては綺麗なんですが、ここまでのアマゾンズの個人的な分析だと、「どんなに迷惑をかけようが、いきものが生きたい!と思う限り、生きる」という路線ですので、生き残る可能性も出てきました。そもそも、「人間としての尊厳を取り戻す」って聞こえはいいけど、人間としての感情を取り戻したら、思い出すのはあの思い出なんだから。

そうだとすると、散々千翼の傷口触ってますから、溶原性細胞がイユの人間部分の細胞にバッチリ感染してて、新種アマゾンとして再生という路線か、千翼がイユを取り込んで一つの生物として生きていくという可能性もアリな気もします。可能性としては低いけど、普通の人間として再生して普通に生きていく・・・?無理だよなぁ。

さすがに仁さんと七羽さんは退場パターンしかないと思うので、代わりにというか、この二人が(どんなかたちであれ)生き残るというのは綺麗な終わり方だと思います。世界としては迷惑なんですが。仁&七羽が業をすべて引き受けて、二人は人間に戻って生きるというのは、ありがちな展開ではあるんですが、ここまで見てきた人は納得しないし、なにより野座間の会長が許さないよな!

それより、存在感が急激に薄れている悠のほうが心配です。仁―千翼の対立軸がクッキリして、千翼―イユの恋愛路線もクッキリして、どっちつかずの悠さん。美月さんは演技力では徹頭徹尾無の境地にいるので、「はるか・・・」って呟くだけの役割のまま、1も2も貫いてるのは実に制作側が割り切ってていいと思いますが、悠とのセットでストーリーに絡むことはほぼなく・・・。彼女自身、もはや毎週銃を構えて歩くだけシーンの大家として完成しつつあります。正直、この女優さん、全然好きじゃないんですが、毎週見てるうちに、「銃を構えながらあたりを見回す姿」だけは美しいなと思うようになってきました。「MAMOR」とかの表紙の仕事もらえるんじゃないですかね。

はるかはもう、何のために強化変身したのかも全然分からないし、モンスターとしても中途半端。立場としても中途半端。千翼を生かすために死ぬ役割しか残されていない気がします。彼だけが生き残るのが令華さんの願いみたいなので、なおさらそれを否定する展開にならざるを得ないでしょう。

とにかく、「罪だろうと罰だろうと、生まれたからには誰に迷惑をかけようとも、殺して喰って生きなきゃならない。生きることに、人間と他の生き物に区別はない。」という「生きること」の全力肯定がこの作品のテーマだと思っているので、アマゾンの最終話、どう着地するか、楽しみにしております。

終わったらしばらく何にも見るものがないなぁ。