星加坡(1)
タイトルはシンガポールの漢字表記。米や豪みたいに一文字で表すと「星」らしいです。カッコイイ。
そんなわけで、「日」→「星」へと移動してきたわけですが、いかんせん、そもそもこの国に興味がなかった!
東京サイズの大都会、物価が高い、というわけで、あまり行きたい要素ナシ。お金ないですし。
おまけに人口の7割が華僑系らしく、生き馬の目を抜くような恐ろしい大都会!あ~あ~はってし~ない~♪を想像して一人震える私。きっと詐欺に騙されて、内臓を売られて、挙句、クスリの密売の運び屋をやらされて、捕まって即死刑なんや・・・とか思ってました。
あと有名な、「ごみ捨てたら罰金」的なのね。さらに、「電車の中でジュース飲んだら罰金」というのまで分かってビビりまくりです。つい飲みそう!
国土狭すぎて自転車乗って気持ちよさそうでもないし、自転車=労働者の乗り物というイメージがあるらしく(これは韓国もそうらしいですが)、あまり自転車にも乗らない、と聞いてますますやる気もなくなります。
ただ、「バドミントンがすごい人気」ということだけ聞いて、面倒ですが、ラケットとシューズだけトランクに入れていきました。下調べで現地の日本人サークルを発見、メールで連絡をとって準備もOK。
こうして、「シンガポールで、妹家族に会って、バドミントンをする」という「それ、そこでする意味ある?」みたいな計画のみのアバウトさで関空から、副住職ファミリー飛び立ちました。
シンガポール航空のCAさんは大変綺麗で、民族衣装も美しい。ただし、なぜか困ったことに、機内のイヤホンが人数分なく、先にとられて音楽も映画も見られないというのっけから悲惨な状態。仕方なく、ずっと「今台湾あたり」とか飛行機の位置確認をし続けるという新手の苦行のような6時間半!そうなんです。同じアジアなのに案外遠い!
そんな辛い機内で、オレンジジュースばかり飲んで座っていますと、気流が荒れる荒れる。新婚旅行以来の乱気流に悩まされ、ちょっと頭痛気味。おまけにお坊さんが言うたらアカンのですが、シンガポール航空のご飯がちょっと・・・。行きは洋風、帰りは和風をチョイスしましたが、どっちも苦手な味・・・。わりと機内食には強い方なのですが・・・。
こうして苦行の6時間半が過ぎ、ようやくシンガポール着。
空港では妹夫婦がお出迎えであります。めいっこたちが大きくなっております。
義弟の運転で空港から走りますが、さっきからの頭痛と、会社から支給されている義弟の車の匂いがどうも苦手。道路の形状もやたら複雑で4車線もあるのにしょっちゅうUターンなどします。オレンジジュースは一般的に車酔いを誘発するのですが、機内で3杯くらい飲んだのがガンガン効きまして、あっさり陥落してしまいました・・・。
すこしベッドで横になり、元気になってからまた車に乗るも、さらに症状は悪く・・・。せっかく義弟が予約してくれたお店の予約時間に間に合わず、仕方なく、ショッピングセンターのうどん屋さんで一人何も食べずに横になって寝るという悲惨すぎるシンガポール初日でありました。
タイ、ベトナム、カンボジアをバックパックで歩き回り、タイでは夜行列車で移動し、ベトナムではホテルの料金でフロントのおねえさんと2時間半ケンカしたりしてそれなりにたくましく育ったはずの私が・・・。ドイツ、チェコ、オーストリア、ハンガリーも一人で旅したのに・・・。ちなみに奥さん子供はピンピンしてました。
やたらとジャングルチックな魔都シンガポールの街路樹を眺めながら、
「やっぱ年だな」
とつぶやく副住職でありました。
初日一枚だけ撮れた写真。こういう工事をそこらじゅうしまくっていました。既に大都会ですが、地下鉄の駅の増設など落ち着きなく工事しています。綺麗なビルと工事現場。シンガポールで見たのはほとんどコレでした。