紀の川サイクリング
もうだいぶ前になるのですが、平日に時間を頂けました。
娘は幼稚園なので、仕方なく、自転車に乗ることに。
どこへ行ってもいいとなると、迷います。しかも前日夜に住職から「明日、仕事なんもないで」と突然言われたもので、超ロングライドというわけにもいかない。超ロングへの前段階として下調べライドというのが現実的かなと。
自分が今年考えていたロングは名古屋経由なのですが、実は名古屋に自転車で行ったことがないのでそれもいいかなと。もう一つは和歌山起点のライド。どちらにしようかと考えましたが、やはりどうしても163号というのがダンプカー多すぎてビビってしまいます。163を避けると今度は山道。300を超えるロングに三国越えを組み込むのはちょっと・・・。
そんなわけで、今回はこれまた一度も行ったことのない和歌山!しかもとことん楽なコースでド平坦を探していくことにしました。
奈良~和歌山間は基本険しい山道。田舎から田舎へ行くのだから当然です。ただ、唯一甘いコースが一つ。
奈良から阪和道沿いを走り、五條経由で橋本に抜け、あとはひたすら紀ノ川サイクリングロード。コレや!グーグルマップで片道100㎞。往復200か。ちょうどいい!翌日仕事でも残らない。
そんなわけで朝5時に奈良を出発しました。
早朝なので24号はガラ空き、かと思いきや、結構トラック走ってます。いろんな人が頑張って世の中回ってるんだなぁと思いつつ、途中で高速の下道へ移動。阪和道の真下は、途切れ途切れですけど、一本道が整備されてるんですよねー。途中にセブンイレブンもあるし、ちょうどいいです。
そのまま走って橿原も越えますと、すぐに御所→五条ときます。あっちゅう間です。あっちゅう間ですが、五条って、ほとんど来たことないんです。車ですら通り過ぎたことが1,2回ある程度。奈良県民ですが、ホントにこの辺のこと知らんわぁ。
「柿の葉すし たなか」の看板を見ながら、「奈良はどこへ行っても柿の葉寿司だなぁ」とか、「柿の葉”すし”とか”ずし”とか、商標登録の関係かなぁ?」とか思いながら、進みます。初めて来た五條市は結構都会でした。ただ、昔ながらの城下町に無理矢理現代のチェーン店をいっぱい建てたようなちぐはぐな印象でしたね。
五條からすぐに橋本へ抜け、いよいよ紀ノ川CRへ。橋本からすぐに高野山に近づき、真田丸でも一瞬で話が終わった九度山も過ぎまして、あとはひたすら平坦です。
しかし走ってみてビックリ。やたらと整備された道。写真に撮ればよかったですが、とにかくアスファルトもきれいで、走りやすい。景色は淀川CRに似て、河川敷はゴルフ場や野球場などが多く、淀川より優秀なのは車止めがすごく大ざっぱなこと!
淀川CRのナニが嫌って、あの原チャ止めのための執拗なバリケード。あれのせいで、本来の対象である自転車乗りが大迷惑。毎回降車を余儀なくされるくらいの狭い隙間しかありません。まぁあのへんの人たちの原チャ侵入率がもう半端ないので仕方ないのですが・・・。
今まで走ったCRで、一番走りやすいのは間違いなく、しかも距離が連続で60㎞も取れる。これはもしかして、常連になるのでは!
そう思ったのもつかの間、しばらく見ていると、おかしなことに気づきます。
これだけ走りやすいのに、ロード乗りが全然いない。
60㎞走って、出会ったのはほんの数台。しかも、わりと初心者っぽい人やクロスバイクがメイン。ナゼ???
CRはときどき途切れますが、川の両岸の大きな道に青いラインが引いてあるので、分かりやすい方です。道路とCRを何度も乗乗り換えしながら、和歌山を目指していて、さきほどの疑問が解けました。
つまり、
車道走ったらええやん、
ということ。
何度もCRに戻らなくても、車とか朝は全然走ってません。ずっとここ走ったらええやん、というシンプルな結論。CRはとにかく坂を避けるように設計されており、本当にお気楽に走れるようになっています。でも正直、60㎞往復120㎞走ろうという人、このくらいどうってことなくないですか?むしろ、平坦過ぎて眠くなる。スピード出したいならそれこそ車道の方がいいですし、信号もそんなにないんですよね。
とはいえ、今日は初紀ノ川CRですから、愚直にコース通り進みます。桃の産地あらかわなんかも過ぎまして、いよいよ和歌山港が近づいて参ります。
奈良県は海なし県。「海」というだけでテンションだだ上がり!
ガンガン踏んで、あと3㎞、2㎞、1㎞・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
う~~~~ん。
思ってたんと、違う。
そんな白浜みたいなビーチ想像してないけど、こう、河口がパッと!開けて・・・。
なんか、鉄っぽい工場がズラッとあって、なんか・・・。工業港?ジャンボフェリーに乗る前のような景色しかない・・・。夜だと工場夜景で有名みたいですが。
開けた海はなくても、とにかく達成感がほしいので、「ココかな?ココがゴールかな?」というところを探し回りますが、どうも、「ハイ!ゴール!」みたいな場所がない・・・。スタート地点の隅田川駅も全然スタート感なかったんですが、終わりはもっと・・・。途中はいいのに・・・。
仕方なくゴール感が欲しくて和歌山県庁前でパチリ。
元気が有り余っていれば、ココから祖父の故郷紀伊田辺まで行って輪行で帰るとか、そのまま大阪経由で帰るとか考えてましたので、超ロングや急な輪行にも対応できるフルアーマータイプの愛車です。前輪のハブ付近にもライト装備。トップチューブ上にはモバイルバッテリーの入った小さいなバッグまで。
このあと、あまりにあまりなので和歌山ラーメンを食べ、テンション下がってそのまま帰路へ。
また帰りの向い風が半端なく、さらにテンションが下がります。
途中、行きはまだ閉店中だった九度山の道の駅(正確には「柿の郷くどやま」)に立ち寄ります。
九度山では一切着ていない赤備えであります。
せっかくだからと一番高い400円のみかんジュースを購入。
しかし、よくよく考えてもみよ、「みかん」の味をどれだけ高めても、驚きの味にはならぬ。
「みかんだなぁ」
と思っただけのポンジュースクオリティー。いや、その、マニアには分かるのかもしれませんがッ!
こうして晩御飯にきっかり間に合うように帰宅して往復230km前後。
紀ノ川CRは確かにいい。五條で柿の葉寿司を食べるのも、まぁ、いい。
しかし和歌山港に行く意味はないなぁ。途中で海南市に行くとか、もっと手前で高野山に登るとか。うん、高野山に登るためのコースとしてはすごくいいかも。
あと、「はじめての100㎞」を完走して、さぁ次!という人に、とにかく楽に達成できる200㎞としてはアリかも。
ただまぁどうせ200行くなら知名度でもビワイチかな。やっぱり。自走だと奈良から280くらいになってしまうので、車で運んで純粋にビワイチとかのほうがいいですかね。ただし、ビワイチより紀ノ川のほうがずっと安全ではありますが。
そんなわけで、奈良からわざわざ行くかと言えば微妙な和歌山ライドでありました。お粗末!