De Anima ふたたび
先日試乗が始まり、大好評なDe Anima。
もうすぐ試乗期間が終わる!ということで急いで、職場の同僚、ネオプリ先生に連絡。
「早く乗らないと、いい女はすぐに逃げてしまうで!」
とばかりに(お坊さんにあるまじき表現)、多忙な先生を無理やり連れだし、試乗させてしまいました。
いつものようにネオプリマートでご来店。
まだ開店に少し早かったので、シャッターをガンガン叩いて店長を呼び出します。最悪な客。
起き抜けのすごい頭の店長が出してきたデ・アニマ!朝日を浴びて神々しい!
今日は豪華に店長私物のcasatiもついでに試乗。casatiが欲しくて仕方がないセンセイに乗り比べてもらう目的です。
casatiの前でにやける変態中年。あなすさまじ。
店長は「銀行行くから、多めに乗ってきて~」と大盤振る舞い。二人で打田の峠を軽く登ることに。
最初は私がデ・アニマ、センセイがカザーティで出発。
すぐにセンセイが
「やっぱりカザーティ、ええなぁ」
と、だらしない笑顔で独白。最高の顔やで!
しばらくして普賢寺ふれあいの駅の前で一端自転車を交換。いよいよ試乗であります。
「軽ッ!」
と、教員と思えないボキャブラリーのなさでセンセイが絶叫。
その後はガン踏みで私をどんどん置いていきます。リネアオロは私にサイズが全然合わないこともあり、踏めども踏めども追いつけません。峠の手前で「センセイ、坂でこそ真価がわかる!僕は置いていって!」と叫ぶと、センセイ、発射!
普段ネオプリマートで大正池23分30秒台のオジサンが軽量カーボンで解き放たれていく様を見るのは壮観。あっという間に見えなくなって、峠の上で待っててくれてました。
「どうやった?どどど、どうやった?」
と聞きますと、
「コレ!すごいッスね!めちゃめちゃ登りますやん!・・・でも・・・」
「casatiの方が好きッス!」
おおお。生粋の鉄マニア!De Animaですら揺るがないッ!センセイ、カッコイイ!
「最後に下り、下りも安定するのよ。コレ。最後に下りだけ楽しんでよ」
と説得し、一旦下ってさらにバイクを交換して下りを比較。
長い下りは私も初体験ですが、なかなか興味深い体験でした。
一般にクロモリバイクの下りは安定すると言われます。それはフレーム特性もありますが、クロモリフォークのしなやかさも大きな要因。実際、リネアオロのフォークはしっとりとGを吸収し、綺麗に路面に吸い付いて気持ちよく低重心で下って行きます。
その直後のDe Anima。だいたいのカーボンバイクは腰高で怖い感じで下るのですが、こちらも安定感抜群。ただし、その感覚はクロモリとは違う感じです。こちらはむしろ、決めたラインにブレずにバチッ!と決まって安定する感じ。フォーク主導でラインが決まるか、フレーム全体で決まるかの違い、のような気もします。もちろん精度がでているバイクなら当たり前のことなのですが、ハイレベルな安定性の中にも質的な違いがあるように思います。おそらく、超高速である一定の速度を超えると、このDe Animaのほうが得意な速度帯があるような気がします。
こうしておっさん二人が同じ峠を二度登って二度下るという阿呆そのものの行為ののち、センセイに質問。
「で、どうだった?」
「いいっすね!デ・アニマいいっすね!・・・でも・・・」
「casatiの方がいいッス!」
さすがッス。ブレないッス。じゃあ早く買え!(笑)
帰り道はお遊びで私の愛車を少しレンタル。
するとセンセイにやにや笑って、
「コレ、ホンマいいッスね。casatiと悩むとしたらコレだけッス。本当になんでこんなにやさしい乗り味なんだろ。独特ですよね・・・。」
センセイ、分かってるじゃな~い。
以前は私の愛車が気に入り、夢にまで出てきたセンセイ、相変わらずお好きなようで、副住職も奥さんを誉められたような気分でニヤニヤ。casatiに乗ってニヤニヤのセンセイと並び、中年二人が普賢寺の道を走り、「自転車部を学校に作って顧問になれば、経費でツールドフランス観戦は行けるのか」などと、真剣に語るありさまは、この世のものとは思えないありさまでありました。お粗末!