慈眼寺 副住職ブログ

お祭りの季節

梅雨も明け、ものすごい暑さが続いております。

ただただ暑いだけでなく、「熱風」という感じで、命の危険を感じる熱さ。被災された方々は避難所でどんな風に過ごされているのか、と気になってしまいます。

今回地震、大雨と、関西でも災害が起こりまして、そのたびに、東京から友人が「大丈夫か?」と連絡をくれます。奈良はほとんど被害はないのですが、心配してくれる人がいるというだけで、ありがたいことです。

あの阪神大震災、東北大震災以来、災害があると、「人事ではない」という気持ちが日本中で強くなった気がします。いたましい被害が起こった災害でしたが、そのことで日本が一つになったことは、数少ないよいことのような気もします。

今年も毎年のように送られてるくる「あの桃」が当たり前のように届きました。

あの震災のときのことをいつまでもおぼえていてくれるあの方の義理堅さに毎年驚きます。もういいよと言っても、毎年毎年送ってこられ、これがまた、とんでもなくおいしいので、困りものであります。ありがとうございます。

夏と言えばお祭り。

今年も八嶋神社の夏祭りの季節がやってきました。

今年も福引の3等担当。なんというか、

「1等でも2等でもなく、3等って感じだよな。俺・・・。」

などと自虐的に担当していると、お子さんが「3等ええのないな!」とか言ったりして、泣けます(笑)

さらにこの季節は地蔵盆の季節!そこらじゅうで地蔵盆があります。

少子高齢化でどこもお祭りの担い手が少なくなっておりますが、まだまだ元気なところもあります。慈眼寺も毎年何軒かのお地蔵さんにお呼ばれして、お経をあげさせていただいております。今日は三条桧町の地蔵盆にお呼ばれして、読経に行って参りました。

どこもお年寄りばかりの地蔵盆が多い中、ここはお子様たちで大盛況。金魚すくいやらゲームやら、ビンゴ大会もあるようです。地蔵菩薩は子供の守り仏。地蔵盆本来の姿が残っていて素晴らしい。娘の幼稚園のおともだちもいたりして、楽しく読経させていただきました。

昔はどこにでもお子さんがあふれるようにいたものですが、今は若いご夫婦がおられるエリアとそうでないエリアがわりとハッキリしてしまっていたり、世代間の引き継ぎがうまくいっていなかったりして、伝統を残すのも大変です。伝統芸能なんかだと話はもっと深刻。中世の踊りや歌など、無形文化遺産に登録されたものですら、非常に維持が困難だと聞いたことがあります。若い人が都会に住みたがる気持ちもわかりますが、「そうでない」生き方も選択としてあり得る社会構造になればいいなと思います。