ターケノコ!
相変わらず、連休でちっとも浮かれられない副住職です。
今日も仕事が終わって、昼から学校も休み。でも奈良じゅう車だらけ。人だらけ。
どこかへ娘と二人で出かけて、楽しいところないかなぁ~。春だしなぁ~。
ん?春?春の旬・・・旬・・・筍?タケノコ?ターケノコ!(by いとしこいし師匠)
よし!タケノコを掘りに行こう!
我が家が合法的にタケノコを勝手に掘っていい場所が一つだけあります。山のお寺、来迎寺です!
来迎寺は本当にすごい。放っておいたら、たちまち森に飲まれてしまうような、カンボジアの王宮のようなところ。竹やぶもあり、毎年タケノコがニョキニョキ生えます。美味しいか美味しくないかは知りませんが、とりあえずよく見ます。いっぺんアレ掘ったろ。娘にもいい経験になるし。奥さんは風邪気味ですので、休んでもらい、娘と二人で山道をゆきました。
つきました。
一面にタンポポとすみれとレンゲが咲いていて娘はそっちに夢中。
「パパ!パパ!ちっちゃいカエルがいる~~~~!!」
と、テンション上がりまくりです。ここにいたらカエルはもう飽き飽きするくらい出会うよ!
とりあえず農機具庫から鍬とスコップを持ってきて、長靴に履き替え、竹やぶにGO!
いきなりありました。
ただ、これは竹の子ではなく、ほぼ「竹」。さおだけ~♪(by いとこい師匠)
少し違う斜面を探しました。
ありました。
やや育ち気味ですが、いいでしょう。
探しているとあるわあるわ。シャベルで掘って、傷つけないようにとりますが、なかなか難しいです。
掘っていると、村人が覗きにきます。やはり村のセンサーは高感度。
見知らぬ親子が竹やぶでゴソゴソしていたら、まるでゴムマスクの復員兵がウロチョロしているような目立ち方です。覗きに来た村の人が「あ、若さんか」という感じで安心して話しかけてきます。
「おう。タケノコとっとんのか~」
「はい~。タケノコドロボウでーす」
「ここのなぁ、エグいでえ」
聞き捨てならない情報!代々ここに住む村人から「ソレ、アカン竹の子やで」情報!まぁ、掘ること自体が楽しいからいいッスけど!
とりあえず、1時間ほどで、(エグいのが)いっぱい採れました。
想像以上の(エグいのの)収穫です。小さいのはエグみが少ないイメージでしたが、村人によると、
「小さいのが特にエグい。大きいのの先っぽだけ食べたらいい。」
とのこと。ちょっとだいぶアカンやんココの!(笑)
帰りに娘のために都祁村のカフェ、ミモザカフェで休憩。
テラス席で大喜びです。
眺めがいいです。
抹茶パフェをオーダー。娘は満足そうでなにより。
このまま帰って下界に戻ります。紀寺からは大混雑。お坊さんの土地勘で脇道を通り、さっさと家に帰ります。
いっぱい採ったタケノコは、エグくてもうまく料理しそうな人や、エグくても怒らなさそうな人に「エグいらしいで!」と伝えておすそ分けして、残りはいまあく抜き中。さてどうなることやら。
とはいえとりあえず、フェスなどという正体不明のものに参加せずとも、自然に思いっきり触れて、このあとタケノコから、大自然のワイルドなエグ味を存分に味わうみたいですから、何というか、豊かな自然と気楽にふつうに付き合って、なんだか贅沢な3時間でした。別に連休なんか要らんのや~!