慈眼寺 副住職ブログ

新兵器導入

お盆シーズンが始まっております。

現在お墓参りの檀家さまとお墓の前で読経するいわゆる墓廻向の最盛期。

よく勘違いされておられますが、いわゆる「お盆休み」の13日~15日は、先祖様はご自宅に帰っておられるので、細かく言えばごお墓参りをする時期ではなく、お仏壇の前で手を合わせる時期になります。そうは言ってもみなさまお仕事がお忙しく、いつでもお墓参りできるわけではありませんので、13~15日にお墓参りされても全く問題ありません。それに、ご先祖様がご自宅に帰り、いわば「空っぽ」の空き家状態だからこそ、その間にお墓掃除をしておく、という考え方もありますし。

まぁとりあえず細かい話はさておき!お墓回向の時期なのです!そして・・・

暑い!!!

今年も暑い!

なので、副住職、新兵器を導入しました!

笠です!

日傘男子デビュー!

アマゾンで2500円で売ってました。

そもそも、なんでこんなものを買ったかといいますと、そこには聞くも涙のお坊さんあるあるが・・・

単純に暑いから、でいえば、別にこんなものなくても我慢はできます。特に私は暑さに耐性があるタイプですので。

ただ!お墓参りのとき、お年寄りの信心深いおばあさんなどは、お墓回向のときに「暑いでしょう?」と言って、日傘を差してくれるサービスがあるんです。古来より!

でも、ええ若いもんがおばあさんに日傘差させてる図って、自分でも「ちゃうなー」ってずっと思ってて。それはもう中学生くらいからやってますから余計思うワケです。

「結構ですよ!」

って言っても、「いえいえ・・・」って言っておやめにならないし、読経が始まってからおもむろに傘を差されると、「結構ですよ」と言うために読経を中断しなければなりません。そして前述のごとく「いえいえ・・・」って言われるのは目に見えてますし。

そしてさらに丁寧なおうちは、一人が日傘一人はうちわであおいで頂いたりするんです。

もうね、僕はチベットの高僧とかじゃないので、恐縮しちゃうんですよね!

さらにさらに困ったことに、おばあさんたちはだいたい小柄な人が多い上に、背中が曲がってらしたりします。その状態で傘をさされると、特に背が高いわけでもない私でも、やっぱり大変。汗びっしょりで必死で傘を差される檀家さんを見るのもつらいし、そもそも頭に届いてなくて、ずっと傘の骨で側頭部をこすられてるだけのときも結構あるんですよね!

なんか断るうまい言い回しないかなって考えて、

「こんなんしてもらったら、日焼けしなくて、住職に”お前、サボってたやろ!”って言われるからヤメテ!」

って言うことにしたんです。ちょっと笑いも起きていいでしょ?

でも毎回コレ言ってるのも「笑いのバリエーション少ないやつ」みたいなので、何かないか。お墓では「引鏧(いんきん)」という鐘を手にもって読経しますので日傘は使えないし。そこで買ったのが、古来よりお坊さんがかぶってきた笠!アマゾンで2500円!

ちょっと頭を固定する部分が弱そうですが、まぁ、いいんじゃないでしょうか。

つけると確かに涼しく、効果はそれなりに。さらにおばあさんもこれなら日傘を差そうと思わないようです。そっちの効果は抜群!

ちなみに、おじいちゃんが使用していた托鉢用のストロングスタイルなやつがあるにはあります。

さすがのクオリティ!

やはりこういう裏側が凝っている!さすが明治生まれ!

並べると差は歴然ですね。今買えば高いんでしょう。

じゃあなんでこっち使わんのかといいますと、壊したらどうしようということと、顔がおじいちゃん似なので、これ以上寄せてしまうのはどうかなというへんなこだわりが・・・。

そうこうしているうちに娘が勝手に新型を装着。

うーむ。似合う。服装以外は完全に時代劇の世界。武士か!というほどの気合を感じる背中です。

まぁこんな試行錯誤をしながら、いよいよお盆のお参りが徐々にスタートであります。

こんな笠じゃ対応できないので、台風こないで!