久しぶりのロング
「サイクリングにいい季節ですね」なんて声をかけられますが、最近色々と忙しく、なかなか自転車に乗れません。
10月は本当にいい季節なんですが、休みがほとんどなく、先日は月末になって10月唯一の完全オフ(お寺も学校も休み)がもらえました!
まぁ、一月働きづくめ、といってもサラリーマンさんのような朝から晩までではないので、ゆるゆるではあるのですが、それでも休みはほしいものです。全部自分でスケジュール管理できるといえばできるのですが、やはり檀家様のご希望に沿っていると休みの日の真ん中にボコっと仕事が入ったりはあります。それに、無理して予定を動かすと他にしわ寄せがきてかえってしんどいのであります。
そして10月は臨時の用事が本当に多かった。いつもヒマな季節なので予定をどんどん入れたら週末のたびに用事が・・・。
山の朝の法話と娘の運動会のダブルヘッダーのあと、法事という日にはじまり、教員免許更新講習に、ひとまち大学の授業と、土日はいつも走り回っておりました。
そんな貴重なとある平日、その日は前々から空くことがわかっていたので、いつものラガッツィで一緒に乗ってくれる人を募集。
平日の水曜なので難しいかな・・・と思ったら参加表明がただ一人!
・・・店長でした。
なんだよ。店長と二人かよ。コレは非常に嫌な予感がするぜ!
最近の店長はブルべ一色。暇を見つけては300だの400だの、挙句の果てには1000kmだの、正気の沙汰とは思えない距離を走って、寝落ちしそうになったとか、野獣の気配を感じたとか怖い話をしてきます。
せっかくの休みに九州までとか嫌やで、と思いつつも、どうせこの人と一緒になったらコースの主導権は握らせてもらえないので、諦めました。
そして用意されたコースは「ゆったり天橋立からの輪行リターンの旅」。お、案外ゆるめ!
私が言い出しっぺなのに、集合場所はなぜかラガッツィ前。朝6時。ということは出発は朝5時過ぎ。その前に門を開けて軽く掃除しなければならないので、4時起き!お坊さんやん!
当日冷え切った4時の真っ暗な空気のなか、「たぶんこのへんに葉っぱ落ちてる」と「心の目」で感じ取って掃除を済ませ、観音さまとお母さんに「守ってや」と道中の無事をお願いしてスタートであります。
当日は霧が濃く、大変困りましたが、強めのライトを装備して無事ラガッツィに6時着。
いよいよオッサン二人旅スタートであります。
オッサン二人は余呉越えルートの敦賀輪行以来。あのときは初の200km超えになりました。
今回は天橋立ですので、奈良から180kmあるかないか。距離的には余裕であります。
店長は最近FUJIのグラベルロードのJARIというバイクがお気に入りです。
この日の写真ではないですが、最近の彼の自転車はこんな状態。
いったいどこへ向かうんだという野戦感満載の仕上がり。スピードより積載量と快適さ重視。今日は風呂の用意を突っ込んで出発であります。
いつもの見慣れたCRを通ってすぐに嵐山に到着。そろそろ紅葉していてきれい。ここからさらに水尾や越畑を越えて日吉方面へ。
日吉ダムでは豪雨や台風でがけ崩れが起きており、通行止め区間があります。迂回路が設定されてはいるんですが、この迂回っぷりがすごい!たっぷり10㎞迂回しなければならず、それだけでちょっとしたライドやんという感じ。無事に日吉を超え、今度は綾部方面へ。
ラガメンにも綾部出身の方がいるのですが、ついてみて都会っぷりにビックリしましたね。もっと天川村みたいなところだと思っていました。失礼しました。
綾部~福知山を越え、いよいよ峠越えです。ここで車道嫌いの店長が「旧道でいこう」と言い出し、のどかな道へ。行ったまではよかったのですが、途中から旧道というより”けものみち”に!
完全にがけ崩れの現場まで通らされました。
店長はグラベルロードで笑って通過。
さてはこのライド、私にグラベルロードを買わせるための策略なのか!?
そして恐ろしいことに、この道は国道なのでありました。
とんでもない酷道を越えたあと、きれいな道に復帰したところで、店長がストップ。
「見せたい景色がある」。
「与謝の町が、ミニチュアみたいなんだ!」
と、目を輝かせる中年男性。
お前は宮崎アニメの熱血少年か。そして俺はおさげの少女か。
残念ながら二人の汗臭いおっさんが並んでしばし眺めた景色をどうぞ。
そしていよいよ天橋立に近づきました。
かつての鉄道路線跡がCRになっています。この人本当に鉄道跡が好き。そういえば前の200km敦賀も旧北陸本線の路線跡を走った。
ウチの店長は二人っきりになると鉄道跡に連れていく性癖があるようです。気を付けよう。
いよいよ潮の香りが漂ってきていよいよ日本海!何年か前に伊根に旅行に来ましたが、自転車で来るとは。
天橋立で記念撮影パチリ。
いつも自分は撮影しない店長が撮影させます。
理由を聞くと、「最近生意気な中学生の甥っ子に前釣りにきた場所まで自転車できたぞって自慢したい」とのこと。この人はまだまだ現役の小学生ですね。さすがです。
天橋立駅はなんかめっちゃオシャレでした。
駅前で風呂に入ってパッキングです。久しぶりのパッキングでしたが、個人的には当社比でスムーズにできました。
さーて帰りは~?
お!
おお!
京都丹後鉄道の特急列車
「丹後の海」!
https://trains.willer.co.jp/tangonoumi/
夜行バスなんかのウィラーエクスプレス資本なんですね~。そしてあの「ななつぼし」の水戸岡鋭治さんデザイン!この人にだけ頼って大丈夫なのかとも思いますが、確かにいい感じに仕上げてきはりますね~。
電車代と時間はけっこうかかりましたが、豪華列車で京都に戻り、近鉄で通勤帰りのみなさんに肩身の狭い思いをして奈良まで帰り、無事、帰宅。
私のわがままにつきあって、自分のわがままをふっかけてきてくださった店長、いつも好き勝手しやがってありがとう!