コロナ禍のなかで起きた、一つのドラマ①
コロナがおさまりませんね。
色々なことへの対応について常に考えねばならなくなり、普通に暮らして仕事をするのも大変です。
実は遡ること7か月以上まえ、まだコロナの「コ」の字もないとき、私は一つの決断を強いられていました。あ、今日はお気楽にお読みください。
去年の12月、いつもお世話になっているアトリエキノピオの安田さんから、一つのニュースを聞きました。
「Zulloのおじさんが、ついに引退を決めた」
実は以前から、安田さんの師匠、Tiziano Zulloさんがそろそろ引退をしたがっている、という話は聞いていました。「年金生活したい」とのことです(笑)
もう正直自転車はさんざん乗って、最新カーボンとかエアロロードとか、そういう新しい製品にはびっくりするほどまったくもって興味がわかなくなってしまっていました。time?へぇ~すごいね~。スペシャライズドの最新型ですかーそうですかー。トレック?あ~もう見分けがつかないのでー。みたいな。
そんでもって、今の自転車に何の不満もないものの、最後にズッロさんの鉄フレームだけは、乗っておきたいな、と。
「いつかは、ズッロ」
という漠然としたイメージを抱いて、でも今の自転車で大満足、そんな私だったのです。
それが、ズッロさんが引退することになった。これはやばい。もう自分の中ではほぼ「上がり」。自転車趣味の総決算、であります。
実際、だんだんと仕事が忙しくなり、前ほど自転車に乗れなくなりつつあります。残念ながら体力もいつまで維持できるかわかりません。そんな中でのTizianoさんの引退。
「これは、今、注文しなければ」
現在の愛車を購入して5年。これを乗り捨てるわけではなく、並行して使うわけですが、現在の愛車では、これまでの自転車生活を一変させるほど楽しく、たくさん、乗れました。
あとは自転車の原点である鉄を、しかも、ホンモノの鉄を味わって「上がり」にしたい。
想定より早かったので、資金は不足していましたが、とりあえず、清水の舞台から飛び降りるつもりで、安田さんにオーダーすることを決めました。
ズッロ工房の数あるフレームの中で、私が何を選んだかー。
それは次回に~